「20代のうちに年収を上げたい。でも、何から始めればいいのか分からない」
そう思ってこの記事を開いた方に向けて書いています。
私は新卒で日系金融大手に入り、国際事業部でKPI管理やデータ集計を4年半担当していました。毎月の数字をExcelでまとめて、資料にして、会議に出す。いわゆる「集計担当」です。
その私が27歳で外資メーカーの管理部門へ転職し、年収は約500万円から800万円に上がりました。さらに入社2年目の28歳で、ベース860万円にインセンティブが加わり、年収1千万円に届いています。
とはいえ、特別な経歴があったわけではありません。初めて転職活動したときは書類で全落ちしました。
この記事では、そんな私の20代で転職するときのコツを共有します。
この記事の結論(30秒で読めます)
| 転職前 約500万円 |
27歳で転職 800万円 |
28歳(2年目) 1千万円 |
20代で年収を上げるコツは、この3つだけ
- 会社選び:ハイクラス求人を見て、今のスキルがより高く評価される場所を突き詰める
- どう見せるか:経験を再現性のあるストーリーにして話す
- 誰と進めるか:エージェントを複数使って“当たり”を見つける。私は5社中1社(JACリクルートメント
)で書類5社全通過・内定2社
20代の転職で年収は上がる?厚生労働省のデータと私の実例
この章のポイント
20代は、転職で賃金が上がった人が約半数。全年齢の平均より高い水準です。ただし「+300万円」のような大きな伸びは、動き方で決まります。
まず、「20代で転職すると年収は下がるのでは?」という不安から。全国の約1万5千事業所を対象にした、厚生労働省の「令和7年雇用動向調査」を見ると、20代の転職はむしろ賃金が上がりやすいことが分かります。
| 年齢 | 賃金が増加 | 賃金が減少 |
|---|---|---|
| 20〜24歳 | 55.2% | 17.5% |
| 25〜29歳 | 49.8% | 23.9% |
| 全年齢 | 40.8% | 31.0% |
20〜24歳では55.2%、25〜29歳でも49.8%が、転職で賃金が上がっています。全年齢の40.8%と比べると、20代は転職で賃金が上がりやすい年代だと言えます。
さらに深くデータを見ると、25〜29歳で「1割以上」増えた人は34.2%でした。約3人に1人です。つまり、上がる人は多いけれど、大きく上がる人は限られるということです。
私の場合、1回の転職で年収は約1.6倍。「1割以上」どころではない上がり方でした。しかも仕事の中身は変えていません。変えたのは働く業界と会社です。

年収が上がる20代・上がりにくい20代の違い
では、転職で年収が大きく上がる人と、あまり変わらない人は何が違うのか。この記事で紹介する3つのコツに沿って、表にまとめました。
| 年収が上がりにくい人 | 年収が上がる人 | |
|---|---|---|
| ① 会社選び | 今と同じ業界・同じ給与水準の会社から選ぶ | ハイクラス求人も見て、今のスキルがより高く評価される場所を探す |
| ② 見せ方 | 担当業務を並べるだけ | 「何を変えたか」をストーリーで話す |
| ③ 進め方 | 1人で応募、エージェントは1社だけ | 複数のエージェントを比べて使う |
見てのとおり、差がつくのは能力そのものより「どう動くか」です。裏を返せば、動き方を変えれば、今の経歴のままでも年収は上げられます。
私が20代で年収約500万→1千万になるまで
この章のポイント
特別な経歴ではなく、「集計・KPI管理」という1本の軸を、より高く評価される場所へ持っていっただけです。

新卒〜4年半:日系金融大手でKPI管理・データ集計
新卒で日系金融大手に入社し、国際事業部に配属されました。担当はKPI管理とデータ集計。「数字で状況をつかみ、関係者に伝える」経験はここで積みました。
当時の年収は約500万円。残業は月40時間ほどありました。
エージェント5社に登録。内定まで運んでくれたのは1社だけ
転職活動では、転職エージェントを5社登録しました。結果は、当たり1社・はずれ2社・大外れ2社。唯一の当たりだったJACリクルートメント経由で応募した5社は書類がすべて通過し、最終的に2社から内定をもらいました。
27歳:外資メーカーの管理部門へ。年収800万円
27歳で外資メーカーの管理部門へ、異業種転職。年収はベースで800万円になりました。働き方も変わり、週3出社・9:00〜17:15勤務で、残業はほぼゼロです。
28歳:入社2年目で年収1千万円
ベースは860万円に上がり、会社の業績が好調だったため、インセンティブを含めて年収1千万円に届きました。
転職活動の細かい経緯は、私の転職体験談に全部まとめています。
20代で年収を上げるためにやった3つのこと
この章のポイント
年収アップは「どこに行くか」×「どう見せるか」×「誰と進めるか」の掛け算。どれか1つが欠けると、年収は伸びきりません。

コツ① 会社選び:ハイクラス求人を見て「今のスキルが高く評価される場所」を突き詰める
最初に知っておいてほしいのは、年収は「あなたの能力」だけで決まるわけではないということです。同じスキルでも、業界や会社の給与水準が違えば、もらえる金額は変わります。
私がまさにそうでした。集計・可視化という仕事の軸はそのままに、日系金融から外資メーカーへ移っただけで、年収は約500万円から800万円になりました。
| 年収を決める要素 | 見るべきポイント |
|---|---|
| 業界 | 業界全体の利益水準・平均年収。同じ職種でも業界で差が出る |
| 会社 | 外資か日系か、企業規模、給与テーブル(年功か成果か) |
| 職種・ポジション | 担当範囲と責任の大きさ。経営層に近い仕事ほど評価されやすい |
では、「今のスキルが、より高く評価される場所」はどうやって見つけるのか。私のおすすめは、20代のうちからハイクラス求人を見ることです。
若手向けの求人だけを見ていると、自分のスキルにつく値段は「若手の相場」の中でしか分かりません。ハイクラス求人には、「どんな経験に、いくら払うのか」がはっきり書かれています。そこを見ると、自分の経験がどの業界・どのポジションで高く売れるのかが見えてきます。
| ハイクラス求人で見る項目 | そこから分かること |
|---|---|
| 年収レンジ | そのスキルにつく値段の「上限」 |
| 求める経験・スキル | 自分の経験のどこが売れるのか |
| 業界・企業 | どこが高く払ってくれるのか |
| ポジション・担当範囲 | どれだけ経営に近い仕事か |
見るときは、次の3ステップで進めると「評価される場所」を絞り込みやすくなります。
「評価される場所」を見つける3ステップ
STEP1:今の仕事を「スキルの言葉」に分解する
「毎月の集計」なら「データ集計」「KPI管理」「可視化」「経営報告」のように、求人票に出てくる言葉に置き換えます。
STEP2:そのスキル名でハイクラス求人を探し、年収レンジを並べる
同じスキルでも、業界や会社によって提示年収がどれだけ違うかが見えてきます。
STEP3:年収が高い求人に共通する「業界・ポジション」を見つける
そこが、あなたのスキルが今より高く評価される場所の候補です。
私の場合で言えば、「集計・KPI管理・可視化」というスキルは、管理部門で経営の数字を扱うポジションにつながっていました。今の会社の中にいるだけでは、この「つながり」はなかなか見えません。
「ハイクラス求人なんて、20代の自分には関係ない」と思うかもしれません。でも私は27歳で、ミドル・ハイクラス向けのエージェント経由で外資メーカーに転職しました。20代でも、経験を正しく伝えられれば土俵に乗れます。応募するかどうかは後で決めればいいので、まずは「見る」だけでも十分です。
そして外資に移って変わったのは、年収だけではありませんでした。
| 前職(日系金融大手) | 現職(外資メーカー) | |
|---|---|---|
| 年収 | 約500万円 | 800万円 → 2年目1千万円 |
| 残業 | 月40時間ほど | ほぼゼロ |
| 勤務時間 | — | 9:00〜17:15 |
| 出社 | — | 週3日 |
年収が上がって残業が減ったので、時間あたりの収入で見ると差はさらに大きくなります。ただし、外資には外資の厳しさもあります(注意点の章で書きます)。「外資はきつい」「やめとけ」という話が気になる方は、外資転職は地獄?噂を実体験で検証した記事も参考にしてください。
コツ② どう見せるか:経験を「ストーリー」にする
高く評価される場所が見つかっても、そこで評価してもらえなければ意味がありません。20代の転職で見られるのは、「専門性」より「どう考えて、何を変えたか」です。
私が面接の武器にしたのは、次の5ステップでまとめたストーリーでした。
数字を見ていて「ここがおかしい」と気づく
データを可視化し、誰もが理解できる見える形にする
データから「次に何をするか」を提案する
提案を通すために関係部署を巻き込む
何が変わったのかを、数字で締める
ポイントは、「自分の業務だけ」で終わらせず、その先の提案・調整・結果までを1本の話にすることです。この形で話すことができれば「再現性のある成果」として認識され、活躍するイメージを持ってもらいやすいです。
ここでコツ①とつながります。ハイクラス求人で「求める経験・スキル」を見ておくと、自分のどの経験を、どのストーリーで話せば刺さるかが分かります。会社選びと見せ方は、セットで考えるのが大事です。
自分のストーリーを作るときは、次の表を埋めてみてください。
| ステップ | 自分に聞く質問 |
|---|---|
| 1. 課題発見 | 仕事の中で「おかしい」「もったいない」と気づいたことは? |
| 2. 可視化 | それを誰にでも分かる形にするために、何をした? |
| 3. 提案 | どんな打ち手を、誰に提案した? |
| 4. 調整 | 反対や壁はあった?どう乗り越えた? |
| 5. 結果 | 何が変わった?(数字・時間・評価のどれかで) |
シートが1つ埋まったら、エージェントとの面談で「このストーリーで伝わりますか?」と聞いてみるのもおすすめです。返ってくるフィードバックの具体性で、次のコツ③の「当たり」を見極める材料にもなります。
コツ③ 誰と進めるか:エージェントを複数使って「当たり」を見つける
年収アップ転職で、いちばん結果を左右したのがエージェント選びでした。私は5社に登録しましたが、内定まで運んでくれたのは1社だけです。
| 評価 | 社数 | 結果 |
|---|---|---|
| 当たり | 1社(JACリクルートメント) | 書類5社全通過 → 内定2社 |
| はずれ | 2社 | 内定にはつながらず |
| 大外れ | 2社 | 内定にはつながらず |
同じ私の経歴でも、どのエージェントと進めるかで結果はまったく違いました。1社だけの登録だと、そのエージェントが当たりか外れかを比べようがありません。最低でも2〜3社に登録し、最初の面談で見極めるのがおすすめです。見極めの目安は次のとおりです。
エージェント見極めチェックリスト
- 職務経歴書へのフィードバックが具体的か(「いいですね」で終わらないか)
- 紹介される求人が、自分の経験とつながっているか(数合わせになっていないか)
- 提示される年収レンジの根拠を説明できるか
- 企業ごとの面接の傾向を教えてくれるか
- 自分が希望する年収帯・業界の求人を扱っているか
もう1つ大事なのが、コツ①で見つけた「高く評価される場所」の求人を、そのエージェントが持っているかです。年収を大きく上げたいなら、総合型のエージェントだけでなく、ミドル・ハイクラス向けの求人を扱うエージェントも併用しておくと、選択肢の幅が変わります。
初回の面談では、次のような質問をぶつけてみてください。答え方を比べるだけで、エージェントの実力差がよく分かります。
- 私のスキルは、どの業界・ポジションで一番高く評価されますか?
- その場合、狙える年収レンジはどれくらいですか?根拠は何ですか?
- 私の経験の中で、面接で一番話すべきエピソードはどれですか?
私の場合、当たりだったのはミドル・ハイクラスに特化したJACリクルートメントでした。20代でも、年収を大きく上げたいなら候補に入れておく価値はあると思います。
面談・登録は無料です
年収アップ転職で後悔しないための注意点3つ
この章のポイント
年収が上がる会社ほど、成果への期待も高い。「入社したら終わり」ではなく、入社後に価値を示す準備が必要です。

注意点1:年収の数字だけで選ばない
提示年収が高くても、働き方や仕事内容が合わなければ長く続きません。勤務時間・出社頻度・担当範囲も必ず確認しましょう。年収と働き方を並べて比べると、判断を間違えにくくなります。
注意点2:外資はクビがある
私は入社して半年で組織再編を経験しました。2つあった席が1つになり、もう1人は社内公募で別の部署へ移っています。外資では、こうした変化が日系企業より早いスピードで起こることがあります。
「高い年収には、それだけの期待と変化がついてくる」。これは入社前に覚悟しておいたほうがいい点です。
注意点3:入社後に「この人といえば」を作る
転職で上がった年収を、2年目以降も伸ばせるかどうか。それは入社後に「自分にしかできない仕事」を1つ持てるかで変わると思います。
20代の年収アップ転職の進め方【5ステップ】
この章のポイント
3つのコツを「場所を探す → ストーリーを作る → エージェントと進める」の順に、在職中に進めます。

STEP1:ハイクラス求人を見て、評価される場所を探す。コツ①のとおり、年収レンジと「求める経験」を見て、自分のスキルが高く売れそうな業界・ポジションの当たりをつけます。
STEP2:成果ストーリーを1本作る。コツ②のシートを使って、自分の仕事を「課題→可視化→提案→調整→結果」でまとめます。STEP1で見た「求める経験」に合わせて、どの経験を話すかを選びましょう。
STEP3:エージェントに2〜3社以上登録する。面談で自分の市場価値と、狙える年収レンジを聞きます。コツ③のチェックリストで当たりを見極めましょう。
STEP4:応募・面接。成果ストーリーを軸に話します。企業ごとの質問傾向は、エージェントから事前に聞いておくと安心です。
STEP5:入社後、「この人といえば」の仕事を作る。転職はゴールではなくスタートです。注意点3のとおり、自分の強みを新しい会社で一番目立つ場所に使いましょう。
なお、転職活動は今の仕事を辞めずに進めるのがおすすめです。収入が途切れない安心感があると、焦って妥協せず、本当に評価される場所をじっくり選べます。
20代の年収アップ転職でよくある質問
Q. 20代で年収1千万は現実的ですか?
誰でも届く金額ではありません。ただ、私は28歳で、ベース860万円+インセンティブで1千万円に届きました。給与水準の高い業界・会社を選ぶことと、入社後に成果を出すこと。この2つがそろえば、20代でも不可能な数字ではないと感じています。
Q. 20代でハイクラス求人に応募してもいいんですか?
私は27歳で、ミドル・ハイクラス向けのエージェント経由で転職しています。年齢よりも、求人が求める経験を自分が持っているか、そしてそれをストーリーで伝えられるかのほうが大事だと感じました。まずは見るだけでも、自分のスキルの値段が分かります。
Q. 異業種への転職でも年収は上がりますか?
上がります。私自身、金融からメーカーへの異業種転職でした。大事なのは、業界が変わっても活かせるスキルの軸を持っておくことです。私の場合は「集計・可視化」でした。
Q. 外資に行くなら英語はどれくらい必要ですか?
求人によって大きく違います。私は英会話の経験が乏しい状態で、外資メーカーの管理部門に入りました。応募前に、どの程度の英語力が求められるかをエージェントに確認するのが確実です。
Q. 転職エージェントは何社登録すればいいですか?
2〜3社以上がおすすめです。私は5社登録して、当たりは1社でした。1社だけだと比較ができず、合わないエージェントに当たったときに気づけません。
Q. 20代前半や第二新卒でも年収は上がりますか?
上がる可能性は十分にあります。厚生労働省の調査では、20〜24歳で転職した人の55.2%が賃金アップしていて、25〜29歳(49.8%)よりも高い割合です。今の職場で「成果ストーリー」の材料を1つ作っておくと、より評価されやすくなります。
NEXT STEP
「外資、本気で受けてみるか」と思ったら
ただのExcel集計担当だった私が、27歳で外資メーカーへ転職し、年収500万→800万に。
5社のエージェントを使って、内定まで運んでくれたのは1社だけでした。
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参考データ:厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概況」(2026年8月31日公表)
