「Tableauで、転職が有利になるのだろうか。」
そんな不安を抱えたまま転職活動を始めた私が、結果として5社受けて全社書類通過、外資メーカーのベース年収800万円とフリーランス月95万円の2社から内定をもらえた話をします。
Tableauは確かに武器になります。ただし、「Tableauができます」と言うだけでは武器にならない。何をどう伝えるか、が全てでした。
私がTableauを始めたきっかけ
新卒で入社した金融系の大手企業の管理部門。データは大量にあるのに、社内で使われているのはExcelだけ、という環境でした。そんな中、試験的にTableauの導入が始まり、私は迷わず手を挙げました。社内に使える人間がいないなら、自分が第一人者になれる——そう考えたのです。
社内にTableauを使える人は誰もいない。つまり、やると決めたら自分で全部やるしかない。業務をこなしながら独学で勉強し、上司からのリクエストに対応しながらスキルを磨いていきました。資格はTableau Desktop Specialistを独学で取得しました。
「Excelで見られるから意味ない」という壁
最初に作ったのは、KPIダッシュボードの自動化です。
ところが、社内の反応は芳しくありませんでした。
「Excelで見られるから、わざわざTableauを開く必要がない。」
これが現実でした。みんなが慣れているExcelのほうが、むしろ見やすい。付加価値がなければ、Tableauは使われない。
そこで発想を変えました。「Excelで見るのが骨折れるデータ」をTableauで再現する、という方向にシフトしたのです。
社内にはいくつものシステムがあり、システム間でユニークキーが存在しないという課題がありました。私はマッピングの生成ロジックを調べ、関連部署と協力しながら、Tableauでしか見られないデータを作り上げました。
これが普及活動の突破口になりました。結果として、Tableauのユーザーは0人から100人以上に拡大しました。
転職を決意したきっかけ
転職を考え始めたのは27歳のときです。きっかけは、自分のスキルセットへの不安でした。
改めて自分のスキルを棚卸ししてみると、社外でも通じる汎用的なスキルが驚くほど少なかった。社内専用システムでのデータ抽出も、社内会議の資料作成ノウハウも、会社の外では使えない。
ただ、ゼロではありませんでした。ExcelとTableauは社外でも通じる。しかも私には、Tableauを社内に普及させた実績がある。この経験を軸に転職活動を始めました。
転職活動の結果
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 応募社数 | 5社 |
| 書類通過 | 5社(通過率100%) |
| 内定 | 2社 |
とんとん拍子で選考が進み、2社目の内定をもらった時点で残りは全て辞退しました。
内定①:フリーランス・月単価95万円のオフショア案件
1社目の内定は、フリーランス案件でした。データ関連業務をインドに委託するにあたり、その窓口を担う——いわゆるオフショア案件です。月単価は95万円。
面接では技術的な知識の確認がメインでした。具体的には以下のような質問を受けました。
- FOD関数・Window関数の知識
- フィルター階層の理解(コンテキストフィルターなのかディメンションフィルターなのか)
Tableauを実務で使い込んでいれば、自然と身についている知識です。素直に答えることで問題なく通過できました。
これで、月95万円と考えると、Tableauのスキルは夢があります。
内定②:外資メーカー・年収800万円
2社目の内定が、外資系メーカーのプライシング部門でした。この面接が、かなり実践的でした。
最終面接の2日前に、大量のプロモーションデータが送られてきたのです。
「このデータを分析し、現状の課題と今後の打ち手を面接で報告してください。」
最初は驚きました。でも、手を動かしながら気づいたのです。これ、毎月やってきた仕事そのものだ。データを見て、インサイトを見つけて、改善案を提案する。4年半の業務経験が、そのまま面接の回答になりました。面接官——入社後の直属の上司——から「この報告は素晴らしかった」と言っていただいたとき、地味だと思っていた経験が一番の武器になったと実感しました。
最終的にこちらを選んだ理由は2つです。
- 会社名が有名で、今後のキャリアに有利に働く
- プライシング部門で、データ分析+専門性の両方を磨ける
Tableauを「どう見せたか」
職務経歴書:スキルではなくストーリーを書いた
「Tableau Desktop Specialist保有」と書くだけでは差別化になりません。私が書いたのは、0人から100人以上に普及させたプロセスです。
- 誰もいない環境で手を挙げた
- 「Excelで見られるから意味ない」という壁にぶつかった
- Tableauでしか見られないデータを作ることで突破した
- 結果としてユーザーが100名超に拡大した
このストーリーを書くことで、「ツールが使える人」ではなく「課題を解決できる人」として見てもらえました。
面接:「ツールが使える」ではなく「メッセージを届けられる」と伝えた
外資メーカーの面接では、こう伝えました。
「Tableauを使って、効果的にメッセージを伝えることができます。」
データを可視化するのが目的ではなく、意思決定者に必要な情報を届けるのが目的。Tableauはそのための手段である——という姿勢が、外資系企業の面接官に刺さったと感じています。
Tableau転職で大事なこと、3つ
①「何を作ったか」より「何を変えたか」を語る
ダッシュボードを作った、という事実より、それによって何が変わったかが重要です。私の場合は「ユーザー0→100名以上」という変化が、最も説得力のある実績になりました。
②Excelでできないことをやった経験が刺さる
「Tableauでなければできないこと」を作った経験は、採用担当者の目に留まります。Excelで代替できる可視化では、Tableauを使う必然性が伝わりません。
③面接は「再現性」を見られている
特に外資系では、過去の経験が入社後も再現できるかどうかを見ています。2日前にデータを渡されて分析・報告するような実践形式の面接は、まさにそれを確かめるためのものです。日頃の業務経験がそのまま答えになります。
まとめ
Tableauは転職の武器になります。ただし、「使えます」と言うだけでは武器になりません。
誰もいない環境で手を挙げ、壁にぶつかり、工夫して突破した——そのプロセスごと語ること。それが、Tableau転職で内定をとるための本質だと、私は思っています。
転職活動を考え始めている方は、まず自分のTableau経験を「何を変えたか」の視点で棚卸ししてみてください。意外な武器が見つかるはずです。
